カテゴリー「裁判所へはジーパンで」の投稿

2011年4月 7日 (木)

裁判所にはまず正装で

最近、このブログに“検索”でやってくる人、
 
   『検察審査会 服装』
 
でヒットして来ることが多いみたい。(PC版ならサイドバーに検察ワードランキング表示されてます)
 
つまり、検察審査会に選ばれた人が初めて裁判所に行く時の服装に悩んでるんやね。
 
僕の場合はスーツがあったし、それに僕にとってはスーツはコスプレ感覚なんで迷わんかったけど、みなさん気になってるようで。
 
ま、たしかに、『裁判所へはジーパンで』のコーナーでアドバイス(…というかタイトルで答え出とるがな)させてもろたけど、地域差とかもあるでしょうから、あまり“ラフ過ぎ”ない程度にしましょう。
 
何より、助けを求めてる人のための場やから、それなりに。
 
くれぐれも「こんな人に審査されんのか」と思われん程度に。
(裁判所で誰が審査会のメンバーかなんて普通はわかりませんが、決まった時間に集まって解散しての雰囲気があるから、わかる人にはわかるんちゃうかな)
 
ま、気持ちの問題やけど。
 
それを頭の片隅に。
 
元・検察審査会員からのアドバイスでした。
 
不服でしたら裁判所まで。
裁判所へは…

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2006年6月 3日 (土)

⑫最終回かな

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先日、裁判所の前で撮った記念写真が送られてきた。
いい思い出やったね、検察審査会。

どうやら、裁判所からうちの会社にも連絡があったようで、支店長や総務の人たちからも「ご苦労さん!」とお褒めの言葉。

「いえいえ、国民の義務ですから~」と返せば、必ず一笑い取れる。

ほんまに、そう思ってる。

裁判所に助けを求める人がいる。 その主張が検察に退けられたとき、僕らの出番となる。 22人の判断がひとりの人を救うかもしれん。

こんな貴重な体験はもうできんやろね。 そう思うと残念で仕方ない。 宝くじより当たる確率低いで、たぶん。

近い将来、裁判員制度が始まる。 検察審査会と違って、本当に「裁く」ことになる。
もし自分が選ばれたら、嫌がりはしない。

あ、でも… その前に…

宝くじに当てさせてください、神さま~。

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2006年4月28日 (金)

⑪番外編「表彰」

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今日は番外編。

2006年4月21日 ― 検察審査会第4群最終日。裁判の傍聴を終え、僕らにとっての最後の事件について議決を出した後、僕ら第4群(11月~4月)は感謝状をいただいた。ひさしぶりの表彰で、去年のある事件を思い出した。

「 水戸駅シャッター事件 」

2005年1月17日、深夜午前3時30分頃、水戸駅改札口。

水戸駅駅員が駅の改札を開けようと、電動のシャッターのスイッチを押したが作動しなかった。水戸駅は改札が1ヶ所しかないんで、このシャッターが開かないと、客が電車に乗れない。

たまたま、その時に水戸駅の改修工事で夜間工事を指揮していたのが僕と先輩。

駅員から連絡が入る。まず心配したのは、うちの工事の影響(配線を切っちゃったとか)でシャッターが動かなくなったのではと思ったけど、どうやら全然関係ないらしい。

午前4時―

先輩が屋根裏に潜ってシャッターを調べる。通常、電動シャッターには手動でも操作できる装置がついてるんやけど、どうやらこのシャッター、古いタイプでそれがない!

始発電車の時間が迫ったので、うちの警備員を呼んで、客を駅員通路から中へ誘導することに。

しかし、朝のラッシュの人数はさすがに駅員通路では捌けない…ということでシャッターを切断することに。

たまたま当夜の工事に鍛冶屋がいた。もう仕事は終わって帰ろうとしてたのを引き止めて、電ノコでの切断をお願いする。シャッターの長さは約15メートルはあったかな、シャッターも鉄格子状のもので、そのパイプがなかなか切れない。おまけに人が通れるくらいの高さにしなければならないのでかなり無理な体勢で、ひとつひとつ切断していく。

僕は職人の手元として、警備員はお客さんの誘導、駅員は関係各所に連絡(駅員通路を通った数名の客は自動改札に切符を通してないので全駅に知らせる必要があった)、みんな走り回る。先輩も屋根裏で真っ黒になっている。時間との戦いでもある。

午前4時30分―

ようやく切断が完了。だいたい高さ180cmくらいの所で切断されたシャッターをお客さんがくぐっていく。切断部は危ないので、ガムテープなどで養生した。

その日の水戸駅利用客は異様な光景に驚いたやろな…。少し頭をかがめて改札を通らないかんし…。

その後、シャッターはメンテ系会社で修理・復旧したようです。

後日、僕と先輩はJRから、お客さんへの影響を最小限にとどめたとして表彰されたわけ。

お客様は神様。 シャッターが動かないことで、「切っちゃえ」といったJRさんの即決に驚くも、少し考えればそれしかないと思った。

結局、乗り遅れるようなお客さんはなく、被害がないためか、新聞の記事も小さなもんやった。

当夜、シャッター切断を終えた僕らはグッタリ…。あの改札を通るお客さんたちをしばらく見つめながら「あの人たちは、さっきまで裏でどんなことがあったのか、知りもせんのやろな」と僕がつぶやいたのを聞いて鍛冶屋さんが言った一言に少々涙を浮かべた僕。

「それでいいんだよ」

こないだのレール隆起事故が記憶に新しい。鉄道に携わる僕らは、お客さんの人生(ちと大げさかも知れんけど)も預かっている。

レールをメンテしてる人は、お客さんの生命を、僕らのように駅を支えている人は、お客さんの運命を、肩に背負ってる。

「絶対に、お客さんの人生を狂わせない」・・・僕の心得。

家に帰ってテレビをつけて初めて、阪神大震災から10年経つことを知る。さっきまでの事はちっぽけなもんやと感じた。

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2006年4月26日 (水)

⑩かわいそうな証人

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( 傍聴のつづき )

次の裁判は、ある交通事故の、証人への質問。

事件の概要は次の通り。

片側2車線、中央分離帯のある道路。被告人の運転する車が、中央分離帯の切れ目から転回してUターンする際に、バイクと衝突したらしい。バイクの運転手がどうなったのかは、裁判からはわからんかった。

被告の運転する車の助手席に乗っていたオバさんが、今日の証人。

終了後の感想から言わせてもらえば、質問攻めに合う証人。

弁護士からの質問、検事からの質問、裁判長からの質問。

交通事故だけに、車両の転回時の安全確認が質問のメインとなったが、「あなたが反対車線を見たのは何秒ですか」「その時被告も反対車線を何秒見ていましたか」「反対車線の車は何メートルくらい遠くにいましたか」「転回時のスピードは時速何キロくらいでしたか」とか…。細かい質問に証人も戸惑いを隠せない。

証人も毎日のように車を運転するらしいのに、車のスピードとか距離とかの数字に弱くて、質問の答えには数字で答えられない。普段、メーターとか全然見んのやろなって思たわ。いわるゆオバさんドライバー。僕が街中でもっとも恐れてるドライバー。

ま、それは新コーナー「車はドライバーを選べんのやね」でいずれ出てくると思うんで、省略させてもらいます。

あまりの細かい質問(特に検事側の)に少し苛立ちを感じているような証人。ま、それも無理はない。第三者ではなくて、被告人側の人間やからね。ボロが出れば影響も大きいやろね。

ただ、今回は証人への質問だけに終わったので、ちょっと残念。僕の勝手な想像やけど、いろんな証拠を突き出して被告人を問い詰めたり、誘導尋問とか、「静粛に!」ってセリフは出てこなかった。

ただ、証人が質問の前に、宣誓書を読み上げてウソを言わないと誓ったのは新鮮やった。(あ、でも、そういえば国会の証人喚問でも見たな)

それにしても検察の女性は若くてキレイかったな~。たぶんまだ20代やで。口が悪いのがなければ、惚れてたやろな~。黒の服がまたイイね~。(裁判所で何考えてんねん)

ほんで弁護士は今風の茶髪。テレビに弁護士がタレントとして出るのもうなずける。口が達者やし、頭も(髪型も?)ええしね。

証人への質問が終わって、僕らの傍聴体験は終了となった。

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2006年4月23日 (日)

⑨ドキッ!

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2006年4月21日

審査会のお勤めも今日で最終日となった。

今日は記念に実際の裁判を傍聴することに。

時間になって、法廷へと案内される。法廷内ではもちろん私語厳禁。ケータイの電源を切って、中へ入る。テレビで見たことのある風景が広がる。

中に入ってから気づいたんやけど、何の事件かも知らされずに入った僕ら審査員たち。何の裁判が始まるのかもわからず、ただ開廷を待つ。僕が座ったんは、傍聴席の最前列で、正面に向かって左側の席。目の前には高さ1mほどの木製の柵があるだけで、自分も裁判を受けるのかと思えるくらいの位置。

法廷内には検事・書記官と思われる人が既に座っている。やはり真っ黒な服を着ている。

裁判長が入廷する。傍聴席の僕らも含め、全員が起立・礼。

直後、僕のすぐ左方、目の前のドアが開く。

入ってきたのは、2人の警護官(?)に挟まれ、両手を手錠と縄で縛られた被告人。

僕は心臓が止まるかと思った。初めて見た手錠と、手錠をされた人。柵で仕切られてるとはいえ、目の前数10cmの所を被告人が通って、極度の緊張が走った。他の審査員たちも同じ心境やろな。おまけに、何の裁判かも知らされてないわけやから、目の前の被告人が何をしたのかもわからない。この時はさすがにコワくて被告人の顔を見ることはできんかった…。

開廷してすぐに、今日は判決を被告人に言い渡す日、「判決の宣告」であるとわかった。

懲役3年6月が言い渡された。被告人は強盗を犯した。通常なら強盗は5年以上の懲役らしいが、多少の情状を含んでの判決となった。裁判長から事件の経緯・判決の内容が読み上げられた。

やっと、目の前の被告人が何をしたのか、どういう経緯で強盗に至ったのかがわかった。詳しくは言わんけど、断るに断りきれず、他の2人と共謀してある民家に押し入ったということらしい。

被告人は、すでに改心し、判決を素直に受け止めているように思えた。恐らく判決に不服はないようだ。

宣告が終了し、被告人は再び手錠され、ロープで縛られ、再び僕の目の前を通って退廷した。けど、さっき入廷したときの僕の緊張はまるでなくなってた。僕の個人的な被告人の印象は、本当はいい人だろうと思う。刑期を全うして社会復帰してもらいたい。

被告人が退廷するやいなや、別の弁護人、証人らしき人、被告人らしき人が入廷してきた。

もう次の裁判が始まったのである。僕らは引き続き傍聴することに。

( つづく )

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2006年4月13日 (木)

⑧ヘヘヘッ

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夫婦げんか。

知り合いの家でのバーベキューに呼ばれ、夫婦と生まれたばかりの赤ちゃんは車で向かう。 この時の運転手は夫。

夜遅く、BBQが終わって、今度は妻が運転する車に 酔った夫と赤ちゃん。 そして車内でささいなことから夫婦げんかが始まる。

頭にきた妻は途中で車の運転を放棄し、降りて、ひとり歩いて家へ。 残された夫と赤ちゃん。 後続の車に、「早く進め」とばかりにクラクションを鳴らされる。

やむを得ず、夫は車を運転することに。 途中、赤ちゃんが泣き止まないので、路肩に車を止め、車内でミルクをあげる夫。

夫は再び車を走らせ、家へ向かう。

人気の無い、街灯もまばらな、真っ暗な道路。

夫の運転する車の前に、突然、人影が。

――――――――――――

その人影は、妻だった。

――――――――――――

妻は怪我をし、事故のショックで前後の記憶は失っている。 その後、この夫婦は離婚。 そして、訴えを起こしたのは、妻。 つまり、夫が故意に車ではねた…と訴えたわけ。

結論から言うけど、不起訴相当となった。 証拠に足りるものが無く、つまり「疑わしきは罰せず」。 確かに、与えられた資料や調書からは、起訴すべき点はなかった。

夫の飲酒運転については、すでに警察に罪を認め、罰を受けている。 その上で、夫に故意があったのか、なかったのか。 飲酒で夫の判断能力が鈍っていただの、酔っていたので殺意が増しただの、ブレーキ痕が不自然だの、いろいろと審議する要素はあったが、決め手にはならず。

僕も「ある証言」の調書を見るまでは、何のためらいもなく審議を済ませることができたんやけど…。 ま、その証言を考慮したとしても審議の結果には変わりないんやけど。

――――――――――――

その証言は、事故現場のすぐ脇の民家の住人のもの。 見たわけではないんやけど、聞いたことを警察に話したという。

夜、2階の部屋で居ると、車の走る音と、何かがぶつかる音を聞いた。 特に事故らしい音ではなかったのか、窓から外を覗こうとはしなかったみたい。

その後に聞こえてきた男と女の会話。

僕はこの証言が気になってしかたがなかった。 この日だけは、裁判所から出るときに爽快感は無く、モヤモヤした気分になったな。 でも、このモヤモヤを審議したところで決が変わらないのはわかってたから、誰にも言わなかった。 というより、この元夫婦にとって、不起訴相当でよかったのでは…と今は思っている。

――――――――――――

男の声 「 何やってんだよっ! 」

女の声 「 ヘヘヘッ 」

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2006年3月30日 (木)

⑦新聞より

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え~、夫が妻を車ではねるという事件は次回へ繰越します、スンマセン。

新聞にうちらの審査内容が絡んだ記事があったんで、紹介します。 新聞にも出ちゃったんで、実名のまま載せたい所やけど、報道ではないんで一部消してます。偽メールやないで。

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毎日新聞◇共産■■市議団が申し立て
 ■■市の道路用地買収を巡り■■■■市議(64)が宅建業者から多額のわいろを受け取ったとして複数の市議からあっせん収賄容疑で告発された事件で、■■検察審査会から不起訴不当の議決を受け再捜査していた■■地検は5日までに、■■市議を改めて不起訴処分にした。これに対し、共産党市議団は同審査会に再度審査を申し立てた
 不起訴不当の議決書によると、■■市議は00年12月8日、■■市と宅建業者の間で行われた都市計画道路用地売却とホテル移転補償契約の交渉に同席し、宅建業者が契約の前金を市に請求できるよう市の市街地整備課長に働きかけた。■■市議はあっせんの見返りに宅建業者から約3945万円を受け取ったという。

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記事の赤文字部分の、「再度審査」をしたのが、こないだ第④回でご紹介した内容です。 僕らがやったのは再度審査ということで、最初に審査した先輩たちは、なんと「不起訴不当」を議決した。そして、地検が捜査をやりなおしたけど、また「不起訴」になったもんやから、また審査会に要請があったわけ。

ほんで僕らが再審査した結果、第④回のような内容。

ここで、審査会が出した議決によって、起訴猶予から有罪となった例をご紹介しまっさ。これもうちらの先輩が成したこと。

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2005-03-04読売新聞◇230万円横領した元郵便局長起訴 不起訴不当で再捜査
運用資金を着服したとして、日本郵政公社■■監査室が業務上横領容疑で書類送検し、■■地検が起訴猶予としていた■■町、元■■郵便局長■■■■容疑者(52)(懲戒免職)について、■■検察審査会が不起訴不当を議決していた。■■地検は再捜査し、2日、業務上横領罪で起訴した。
起訴状によると、■■容疑者は局長だった2001年9月から03年2月まで、4回にわたり保管中の現金計230万円を金庫から持ち出して着服、横領した。
■■地検は03年8月21日に「全額を弁済している」などとして起訴猶予処分としていた。審査会は昨年11月12日、「被害を弁償すれば起訴を免れるとの印象を社会に与えかねない」などとして、不起訴不当を議決した。■■■■次席検事は「再捜査を行った結果、起訴相当と認められたため起訴した」とコメントした。

2005-04-21毎日新聞◇■■町の公金横領:元郵便局長、起訴事実認める
 郵便局の金庫から公金230万円を横領したとして業務上横領の罪に問われた■■町、特定郵便局「■■郵便局」の■■■■元局長(52)に対する初公判が20日、■■地裁(■■■■裁判官)であり、■■被告は起訴事実を認めた。
 冒頭陳述などによると■■被告は借金の返済に行き詰まり、01年9月27日から03年2月17日までの間、祖父から3代にわたって局長を務めていた同局の金庫内から公金計230万円を4回に分けて横領。長男の学費や交際費に充てた。
 検察側は論告で■■被告が犯行後に1万円札のカラーコピーなどを金庫に入れ犯行を偽装した点などを指摘。「巧妙かつ悪質で郵政事業の信頼を損なった」として懲役2年を求刑した。
 ■■被告はいったん不起訴処分(起訴猶予)になったが昨年11月、■■検察審査会が不起訴不当と議決し、3月に起訴された。

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ま、そういうこと。 

「横領したけど、金を返したんやから、起訴猶予にした」という、検察官の判断に異議を唱えた我らが先輩。 これで「不起訴不当」の議決を出していなかったら、この元郵便局長は起訴を免れているところだった。

それにしても、議決文の

「被害を弁償すれば起訴を免れるとの印象を社会に与えかねない」

う~かっこええねぇ~。 この一文にものすごい衝撃を受けた僕。

あ、次こそは交通事故の話やりますんで…。

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2006年3月25日 (土)

⑥突然ですが問題です

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今回は交通事故のお話し・・・でもその前に、ちょっと頭の体操。

「妻」が、「夫」の運転する車にはねられる―――

これが「夫の殺意ではない」としたら、どんなシチュエーションやと思います?

想像できる?

ちょっと考えてみて。

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2006年3月 5日 (日)

⑤ようこそ後輩さん

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2月10日

今日は先輩の第3郡のみなさんが卒業する。

前回から審議が続いていた業務上過失傷害事件(のちほどね)の評決が出て、余った時間は座談会。 みんな口を揃えたかのように「いい経験だった」と。 たぶん本音やと思う。 僕もまだ任期の半分やけど、十分楽しませてもらってる。 表現は悪いが、ほんまの気持ち。 でも審議中は真剣やよ。 貴重な機会で、精一杯頭を働かせてるで。

最後は記念撮影をして解散。

――――――――――

2月24日

今日はいつもより遅い時間に集合となる。 というのは、今日から平成18年の第1郡と一緒に審議するので、前半は1郡のみなさんへの説明会、後半に僕ら4郡が合流して自己紹介の後、さっそく審議に入る。 まぁ、今日から先輩やね。

別室で僕ら4郡が集まり、係りの人に「それでは始めましょうか」と合図がかかる。 いつもの会議室に入ると、明らかに緊張している第1郡のみなさん。 僕の予想通り、みんなスーツとかのオカタイ服装。 僕が最初に裁判所に来たときのことを思い出す(…といってもたった3ヶ月前やけど)。

ものすごくラフな僕らの服装(これが夏なら、ジーパンにTシャツ1枚の人も居るやろな…)に驚いているのか、笑顔交じりで楽しそうな僕らを不思議に思っているのか、ただ緊張しているのか、1郡のみなさんは固まっている。

自己紹介。 1郡のみなさんも職業バラバラやね。 ちょっと高齢かな…。

昼休みの後、さっそく事件の審議に入る。 1郡の人も(えっ、いきなり!?)って思ってるやろな。(笑)

特に先輩という意識は僕にはまったくなかった。 たった3ヶ月やもん。 でも審議を始めて少しすると、明らかに僕らは先輩であると思った…

1郡の人は事件について、進行役の人にあれやこれやと質問している。 まぁ最初なんで無理もないんやけど。 それを聞きながら4軍のみなさんは、(そこはどうでもええんやけどなぁ…)とか(それは審議する所じゃないなぁ…)とか思ってるに違いない、僕もそうやから。

慣れてくると、事件について「何を審議すればいいのか」とか、「どのポイントに的を絞ればいいのか」というのが、すぐにのみ込めてしまう第4郡の僕ら。 よっ、先輩。

結局、本題の審議に入る前に、時間が来て次回に繰り越し。

ちょっと心配なのは、どんどん質問を投げかけるおじいちゃん。 審議が長引かないことを願ってる。 例えば… 被害者が前々から手が霜焼になってるんやけど、「その時の気温はどれくらいなんですかね~」とか、「暖房はついてないんですかね~」とか…

それは審議する必要ないねん…

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2006年2月28日 (火)

④法律を作ったのは誰?

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問: 法律を作ったのは誰? 

答え: それは政治家。

今回の案件は、政治家がらみ。 某駅前の再開発、あるひとりの議員が再開発工事をあっせん、金の流れに不自然な所があって、その議員にも再開発の資金(税金)が流れているのでは?・・・というもの。

まぁ、例のごとく、事件の詳細は守秘義務でお話しできん。

同じ所属の議員(8~9人いたと思う)が団結して告訴。 言い換えれば、同じ会社の役員数人が、あるひとりの役員を訴えたようなもん。

この議員が問われている「あっせん収賄罪」は、3~4つの条件をすべて満たさないと有罪にならない。 で、今回のケースでは、あとひとつ条件を満たせば起訴できるのに、証拠がない。 他の審査員も、その「ひとつ」をどうにか見つけようと必死。 それもそのはず。 

状況証拠だけでも「100%有罪」と言い切れる!

現実にその議員が関与したことも事実。 その議員に金(3千万円)が流れているのも事実。 ただ、「あっせん収賄罪」にはひとつ決め手が足りない。

審査会の進行役の人が言った言葉が脳裏に焼きついてる。

「法律は政治家が作ったもの。 政治家の都合のいいようにできている」

本当にそれを実感。 本当に納得いかない。 審査員も全員納得していない。

納得いかないが、有罪を立証できず、結局評決は「不起訴相当」。=裁判しないという検察官の判断は妥当)

「不起訴不当」(=裁判しないのは間違いで、調べなおす必要あり)や、「起訴相当」(=明らかに有罪で裁判をする必要あり)と書いて投票した人もおったけど、どうしても条件を満たさないので、この投票はおかしい。 たぶん、納得いかないという気持ちだけでも意思表示をしようと、あえてそう投票したんやろな。

ただ「不起訴相当」とするのは、さすがに裁判所の人も不満だったようで、評決の付記に、「金の流れに不自然さがある… 明らかに利益追求のあっせん… ○○工業は幽霊会社と思われ… とか何とか」という怒りのこもった文章を盛り込んだ。

これで審査員の怒りは少しは治まった。

その議員の実名も住所もこっちは知っている。 会いに行って殴ってやりたい。 たぶん、他の審査員も似たような気持ちやと思う。 (ま、そんなことしたら逆に訴えられかねんけど)

それに、心配なのが、その議員を訴えた議員連中のこと。 訴えられた議員と再び仕事するわけだが…

今回の事件は「怒り」に満ちていたが、次の事件はなんとも悲しい交通事故であるとは、この時はまだ知らんかった。 ただの交通事故ではない。

車にはねられたのは、運転手の妻だった。

( つづく ) 事件その3「業務上過失傷害」へ 

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